2月~5月頃にかけて多く飛来してくる黄砂によって、
もやがかかったように目に見えて大気がかすんでいる。
「黄砂」とは、ユーラシア大陸内陸部のタクラマカン砂漠、ゴビ砂漠や黄土高原など乾燥・半乾燥地域で、強風によって発生する砂塵嵐により数千メートルの高度にまで巻き上げられた土壌・鉱物粒子が、偏西風に乗って中国・韓国・日本などに飛来し、大気中に浮遊あるいは降下する現象です。
この黄砂は私たちにどのような影響があるのでしょうか?
先に述べたように、巻き上げられた砂には微生物の死骸や化学物質なども含まれています。
さらに、大陸から飛来してくる黄砂には届くまでの間に様々な有害物質が付着することがあり、それによって目のかゆみや結膜炎が引き起こされることがあると報告されています。
また、もともとスギ花粉にアレルギーを持っていると、スギ花粉の飛散と黄砂の飛来が重なった時にアレルギー症状を発症する人が多くなるという報告もあり注意が必要です。
予防方法としては、黄砂の飛来情報などを参考にして多い日は外出を控え、洗濯物は室内に入れておく。
換気は必要最小限に抑え、空気清浄機を活用する。
花粉同様、室内に持ち込まない。PM2.5に対応しているマスクや花粉予防眼鏡カバーなどの使用。
コンタクトレンズの使用者は、洗浄により砕けた花粉などの粒子がレンズに残って粘膜を刺激する場合があるため、毎回清潔に使用できるワンデーコンタクトレンズに切り替える事が望ましいでしょう。
黄砂の粒状が小さい物はPM2.5に含まれるため、PM2.5対策をすることが結果的に黄砂への対策ともなります。
参照:環境省環境保健部環境安全課発行「黄砂とその健康影響について」