屈折・調整異常|コンタクトレンズ不耐症

近視矯正治療法「オルソケラトロジー」

2017.08.19
オルソ睡眠イメージ

オルソケラトロジーとは?


オルソケラトロジーは、アメリカでは30年以上の研究の歴史があり、FDA(米国連邦食品医薬品局)やFAA(米国連邦航空局)で認可され、高い安全性が確認されています。日本では2009年に厚生労働省から正式に認可が下りた近視矯正治療法です。

ただし、処方には一般的なコンタクトレンズに比べて高い技術と豊富な知識・経験が必要であり、日本眼科学会指定の特別な講習を受講した眼科専門医以外は治療をおこなう事が出来ません。

 

就寝時に特殊なカーブが施されたコンタクトレンズを装着する事によって、寝ている間に角膜の形を整える仕組みで、起床してコンタクトレンズを外せば見える世界が広がり、起きている間はメガネなどの矯正器具に頼ることなく裸眼で生活が出来ます。

手術ではないので角膜を傷つける事無く、眼科専門医のもとで安全に視力の矯正が出来ます。治療を中止すれば、角膜の形状は元に戻ります。

オルソケラトロジー仕組み


では、どのような人に向いているのでしょうか?

  • ・軽度の近視・乱視の方

軽度の近視や乱視の方は安定した視力が得やすく、比較的効果の持続時間が長い傾向にあります。また、近視の進行を抑制する効果があるため、小さなお子様(10歳前後)にも効果が期待できます。

  • ・一定の睡眠時間が確保できる方

安定した視力を継続するには一定の睡眠時間(6~7時間)を確保出来ることが望ましく、個人差はありますが睡眠時間の長短で矯正効果や持続時間に影響が出やすくなります。

  • ・スポーツをする方

砂埃や水の中など、メガネやコンタクトレンズでは弊害のある環境の中で部活やスポーツをする方におすすめです。裸眼ですからトラブルがあっても途中でコンタクトレンズを着け外しする必要がありませんし、紛失の心配もありません。

  • ・ドライアイの方

通常のコンタクトレンズでは乾燥してしまい長時間の使用が難しい方。日中コンタクトレンズを使用しませんので、点眼薬も気にせず使用出来ますし、レンズを装用した時の異物感や張りつき、痛みから解放されます。

  • ・近視矯正手術に興味があるが怖いという方。

レーシックなどの近視矯正手術に興味があるが、術後のトラブルや将来の事を考えると抵抗があるという方。オルソケラトロジーは外科手術のリスクが無く、合併症の心配もありません。治療を中止すれば眼の形状は徐々に元に戻るので安心です。

  • ・うっかりコンタクトレンズを着けたまま寝てしまう方。

認可の下りていないコンタクトレンズを着けたままの睡眠は重大な眼のトラブルに繋がる恐れがあります。安全性の高いオルソケラトロジーであれば心配はありません。

オルソ睡眠イメージ

 

治療のメリットが多いオルソケラトロジーですが、デメリットもあります。

  • ・安定した視力を維持する為に、継続してレンズを使用する必要があります。
  • ・強度数の方など、適応範囲外の場合は治療が出来ません。
  • ・眼の状態や装着時間などによって多少の視力変動がありますので、常に確実でシビアな視力が必要な方には向きません。

 

いくつかデメリットもありますが、裸眼で生活出来るメリットの方が圧倒的に多く、安全性が高い治療法として注目されているのです。

近視矯正方法の1つとして、ご検討してみてはいかがでしょうか?